【プロが教える】ネット買取「悪徳業者」を見分ける7つの方法

「お店に商品を売る」という形態が一般的になったのは、やはり「本を売るならブックオフ〜♪」でお馴染みのブックオフさんの影響でしょうか。昨今ではインターネットの普及により、個人間の売買が当たり前になりました。一昔前は「ヤフオク」、昨今は「メルカリ」を利用している方が増えています。

たくさん商品を売りたい時や、ヤフオクやメルカリに登録するのが面倒な方は、私たちのような買取業者を利用することが多いでしょう。

2010年以降、急激に増えた買取業者

近年、店頭で買取をしてくれる業者が減った反面、インターネットで買取をしてくれる業者が著しく増えました。売りたい商品を梱包し、買取業者に送る「宅配買取」が、ネット買取の主流ですね。

買取業者が増えることで、競争率が上がり、業界全体でサービスが向上しますので、利用者にはメリットが多いです。

一方で、買取業者が増えるということは、その分「悪徳業者」も増えるということですから、注意が必要ですね。

「悪徳業者」の被害が急増

悪徳業者による被害が、しばしばニュースになります。

例えば、

事前の査定額が5,000円だったのに、商品を送ったら、査定額は1,000円と言われた。話が違うから送り返してほしいと伝えたら、送料を負担してもらわないと無理と言われた。仕方がないのでそのまま売ることにした……。

引っ越すことになったので、家具などの買取を依頼した。事前の電話では、お金になると言われていたが、いざ業者が自宅に来ると、「値段がつかない」「引き取りは有償になる」と言われた。引っ越しでバタバタしており、他の業者に依頼するのも面倒なので、仕方なくお金を払って家具を引き取ってもらった……。

お金が必要だったので、大事なフィギュアを売ることにした。ネット広告をよく見かけるので、信頼できる会社だと思って買取を依頼。メールでは納得のいく査定額だったので、商品を送った。後日、返信が届き、そこには驚くほど安い金額が書かれていた。「話が違う、フィギュアを返してほしい」と言っても、「返送はできません」の一点張り。渋々、安い金額でフィギュアを売った……。

このようなケースが山ほどあるようです。ただ商品を売りたかっただけなのに……できることなら、こんなことで不快な気持ちにはなりたくないものですね。

インターネット上では、いくらでも嘘が書けます。だから、見た目がきれいなウェブサイトを作って、それっぽいことを書いておいて、広告にお金をかければ、誰でもそれなりに集客ができます。

でも、コツさえつかめば、100%とは言いませんが、高い確率で悪徳業者を見分けられるようになります。

「悪徳業者を見分ける方法」とは?

「●● 買取」などのキーワードで検索すると、非常に多くの買取サイトが出てきますね。数ある買取サイトの中から、どれが悪徳業者なのか、見分ける方法はあるのでしょうか?

ご安心ください。悪徳業者を避ける方法は、あります。買取のプロである私たちが、悪徳業者かどうかを見分ける方法を、こっそり教えます。

①「古物商許可証の番号」を確認しよう

まずは、基本中の基本である「古物許可証」について。

商品を買取するには、「古物商許可証」を取得する必要があります。インターネット上で買取を行うためには、各都道府県の公安委員会が発行する「古物商許可証の番号」を、ウェブサイト上の見える場所に必ず記載する必要があります。

当店の場合、ページの一番下のほうに、「第542540902400号/愛知県公安委員会」と記載されていますね。

実際に、愛知県公安委員会のサイトを見てみると、当店が登録されていることが確認できます。各都道府県の公安委員会のサイトに掲載がなければ、「ごく最近登録された新しい業者」か「怪しい業者」と判断できるでしょう。

見分けるポイントコメント
古物商許可証の記載あり買取業者としては当たり前
古物商許可証の記載なし買取業者とは認められない

なお、「実店舗のみ営業」している業者は登録されていません。お間違えのないように。

②スタッフの顔写真を見つけよう

当店では、トップページや他のページを見ていただくと分かるように、スタッフが顔出ししています。スーパーの野菜に生産者の顔があると、安心できますよね。買取業者も同様で、スタッフの顔が見えるサイトは、比較的安心だと思います。

見分けるポイントコメント
スタッフの顔が見える安心できる
スタッフの顔が見えない少し注意が必要

また、「人の気配が感じられない、無機質なサイト」は注意したほうが良いかもしれません。今や少しの知識があれば、誰でもきれいなサイトが作れる時代です。直感で構いませんので、できるだけ温もりが感じられるサイトを選びましょう。

③「電話対応」ができるか確認しよう

電話対応できるかどうかは、ひとつの判断基準になります。PCやスマホが苦手な方、年配の方などは、電話対応の窓口がないと困ってしまいますよね。

メールのみ対応している業者も多いですが、メールでは細かいニュアンスの質問をするときに面倒くさかったりしますよね。電話対応ができて、さらにフリーダイヤルに対応していれば、なおのこと安心です。

当店は、もちろん電話対応が可能ですし、フリーダイヤルを利用しています。

見分けるポイントコメント
電話対応できる細かい質問がしやすい
スタッフの人柄が伝わりやすい
電話対応できない細かい質問がしにくい
スタッフの人柄が分からない

もっとも、近年は効率化を図るために電話対応を廃止したり、コスト削減のためにフリーダイヤルを使用しない業者も増えていますから、一概には言えません。

④「実店舗」はあるか確認しよう

実際に店舗があるかどうかは重要なポイントです。実店舗を出店するためには、国や自治体、不動産など、さまざまな審査や許可が必要です。ある程度の信用がなければ、出店は難しいのです。

また、実店舗では、従業員が直接お客様と関わります。お客様と面と向かっては嘘がつきにくいというのが人間というものでしょう。

見分けるポイントコメント
実店舗がある信頼できる
実店舗がない少し注意が必要

もちろん、近年はコスト削減や効率化のために「実店舗を持たない買取業者」が増えていますから、必ずしも実店舗がないから怪しいというわけではありません。

⑤Googleマップで住所を調べてみよう!

ウェブサイトはすごく綺麗なのに、Googleマップで調べてみると、なんだか怪しい場所に事務所を構えている……というケースがあるようです。

Googleマップの「ストリートビュー」機能を使うと、事務所が存在するビルやアパートが確認できますから、実際に雰囲気を見て、怪しいかどうかを判断してみましょう。人通りの多い場所に事務所を構えているようなら、ある程度は安心ですね。

見分けるポイントコメント
立地が良い信頼できる
人気のない場所にある少し注意が必要

⑥Googleマップの評価を見てみよう

飲食店を探すときに「食べログ」などの評価を参考にするように、Googleマップの評価も参考になります。

当店はもちろんGoogleマップに登録されていますので、以下のように口コミ(レビュー)が表示されます。

⑦会社概要(設立年月日、資本金など)を確認しよう

買取サイトに限らない話ですが、「会社概要」や「運営会社」などのページを確認する習慣をつけると良いかもしれません。

まず、設立年月日を確認しましょう。新しい会社だと不安……とは言いませんが、心情的に、ある程度の歴史がある会社のほうが安心だと思います。(ちなみに当店は2022年に15周年を迎えました)

株式会社は、資本金が1円からでも設立できます。そのため、資本金が少ない会社は、資本金を表示しないことが多いです。資本金が多ければ安心……というわけではないのですが、資本金の記載があるかどうかは、一定の判断基準になるでしょう。

また、会社の所在地や電話番号、その他の情報も確認してみましょう。ちょっと怪しい会社は、会社概要のページすらなかったり、電話番号の記載がなかったり、必要な情報が省かれていたりします。それから、「日本語の表記が怪しいサイト」も要注意ですね。

まとめ

いかがでしたか?
最後に、悪徳業者を見分ける7つの方法をまとめてみましょう。

  • 「古物商許可証の番号」が記載されている
  • スタッフの顔写真が掲載されている
  • 電話での問い合わせに対応している
  • 実店舗があり、「店頭買取」に対応している
  • Googleマップで外観を調べてみる
  • Googleマップのクチコミ評価を見てみる
  • 会社概要(設立年月日、資本金など)を確認する

これ以外にも見分ける方法はあると思いますが、ひとまず7つの項目を挙げてみました。

実際には、大半が優良な買取業者だと思いますが、ごく一部の悪徳業者に当たってしまわないように、注意してくださいね。お客様が安心して商品を売ることができ、健全な業界になることを願っております。